敗北者の詩

歩くことは
死に近く

しのびよるは
憂鬱のひかり

魂はだれに向かい
話しているのだろ

欲望は希望
欲望は絶望
欲望は今
産まれた時の様
なきさけぶ

敗北は運命なのか
宿命なのか
男たちは闘いの人生で
無常に振り落とされた

恋に破れた男よ

妻に先立たれた男よ

会社に弾かれた男よ

レールからはみ出した男よ

あの時の牙はもぎとられ
あの時の拳はポケットの中だ

いまはひたすら
無言の通路をうつ向きあるく
いまはひたすら
勢いのよかった日の
業を背負い
歩けないほどの道を
ひたすらにあるく

敗北の詩は
中有の詩だ

きっと生まれ変わりを
最期の光と信じた詩だ

 善念

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